職務経歴書は「履歴書より重要」な書類です
転職活動において、履歴書と並んで必ず必要になるのが「職務経歴書」です。履歴書が「基本的なプロフィールを伝える書類」だとすれば、職務経歴書は「自分がこれまでどんな仕事をしてきたか、どんなスキルや実績を持っているかを詳しく伝える書類」です。
採用担当者が書類選考で最も重視するのは、実は履歴書よりも職務経歴書であることが多いです。「この人はうちの会社で活躍できそうか」を判断するための一番重要な材料だからです。
一方で、「職務経歴書って何を書けばいいかわからない」「社会人経験が短いから書くことがない」と悩む方も多いです。特に第二新卒の場合、職歴が1〜2年しかなく、書くことが少ないと感じる方がほとんどです。
でも安心してください。職務経歴書は「量」ではなく「質」が重要です。短い経験でも、書き方次第で十分に伝わる職務経歴書を作ることができます。
この記事では、職務経歴書の基本的な構成から各項目の書き方、第二新卒ならではのポイントまで、順を追って解説していきます。
職務経歴書の基本を理解する
履歴書との違い
職務経歴書と履歴書の違いを整理しておきましょう。
職務経歴書は書式が自由なぶん、「何をどう書くか」が書く人の力量に委ねられています。それが「難しい」と感じる原因でもありますが、逆に「自分をアピールできる自由な書類」でもあります。
第二新卒が職務経歴書で意識すべきこと
社会人経験が豊富な中途採用者と違い、第二新卒の職務経歴書で重要なのは「実績の大きさ」よりも以下の3点です。
・何を経験し、何を学んだか
・どんな姿勢で仕事に取り組んできたか
・次の会社でどう活かせるか
「大きな成果がないから書くことがない」と思う必要はありません。日々の業務の中で工夫したこと、改善したこと、学んだことを丁寧に拾い上げることが大切です。
職務経歴書の構成
職務経歴書は一般的に以下の構成で作成します。
① 職務要約
② 職務経歴
③ 活かせるスキル・資格
④ 自己PR
それぞれの項目を順番に解説していきます。
① 職務要約の書き方
職務要約とは
職務要約は、職務経歴書の冒頭に置く「これまでのキャリアの概要」です。3〜5行程度で、自分の経験全体をコンパクトにまとめます。採用担当者は多くの職務経歴書を短時間で確認します。職務要約を読むだけで「この人がどんな経験をしてきたか」が伝わる内容にすることが大切です。
書き方のポイント
職務要約は以下の要素を盛り込みながら書きます。
・在籍していた会社と在籍期間
・担当していた職種・業務の概要
・主な実績や経験のポイント
・転職で活かしたいこと(任意)
記載例
新卒で株式会社○○(人材業界)に入社し、約1年半にわたり法人営業職として
勤務しました。主に中小企業向けの求人広告の提案・営業を担当し、月間10〜15件
の新規開拓を経験しました。数字管理や顧客折衝を通じて、ビジネスの基礎を習得
しています。次のステージでは、これまでの営業経験を活かしながら、より顧客課題
に深く向き合えるポジションで貢献したいと考えています。
② 職務経歴の書き方
職務経歴の2つの書き方
職務経歴の書き方には「編年体式」と「キャリア式」の2種類があります。
編年体式(時系列順)
入社から現在まで、時系列順に職歴を記載する方法です。職歴が少ない第二新卒には、この形式が最もわかりやすくおすすめです。
キャリア式(職能別)
職種やスキルごとに経験をまとめる方法です。複数の会社で同じ職種を経験してきた場合に効果的ですが、職歴が少ない場合はあまり使われません。
第二新卒の場合は、編年体式を使うのが基本です。
職務経歴の記載項目
職務経歴は以下の項目を記載します。
会社概要
会社名・業種・事業内容・従業員数・資本金などを簡潔に書きます。採用担当者が知らない会社の場合、どんな会社かを理解してもらうために必要な情報です。
【会社名】株式会社○○
【業種】人材サービス業
【事業内容】求人広告の企画・販売、人材紹介サービス
【従業員数】約300名
【在籍期間】20○○年4月〜20○○年○月(1年6ヶ月)
担当業務
どんな業務を担当していたかを箇条書きで記載します。
【担当業務】
・中小企業向け求人広告の新規開拓営業(月間アポイント件数:10〜15件)
・既存顧客へのフォローアップ・追加提案
・提案資料の作成・プレゼンテーション
・週次の営業進捗管理・報告書の作成
実績・成果
担当業務の中で出した成果を具体的に記載します。ここが採用担当者が最も注目するポイントです。
【実績・成果】
・入社6ヶ月で担当エリアの新規契約数が前月比120%を達成
・顧客の課題ヒアリングを強化した結果、既存顧客の継続率が前年比10%向上
・社内の提案資料テンプレートを改善し、チーム全体の資料作成時間を約30%短縮
実績の書き方のコツ
実績を書くときに意識したいのが「数字を使う」ことです。
数字がない実績:「営業成績を上げた」「顧客満足度を向上させた」
数字がある実績:「新規契約数を前月比120%達成」「顧客満足度スコアが5点中3.8→4.2に向上」
数字があるだけで、実績の具体性と説得力がまったく変わります。どんな小さな数字でも、「件数」「割合」「期間」「金額」で表現できないかを考えてみましょう。
実績がない・少ない場合の書き方
「大きな実績がない」「まだ新人だったので成果と言えるものがない」という方も多いと思います。その場合は、以下のような視点で書くことができます。
工夫したこと・改善したこと
「業務の効率化のために〇〇を提案・実施した」
「顧客への提案精度を上げるため、〇〇という方法を取り入れた」
取り組んだこと・学んだこと
「〇〇の業務を通じて、〇〇というスキルを習得した」
「先輩社員のサポートのもと、〇〇件の商談に同行し、顧客折衝の基礎を学んだ」
実績がなくても、「どんな姿勢で仕事に取り組んでいたか」は十分に伝えることができます。
③ 活かせるスキル・資格の書き方
スキルの書き方
業務を通じて身についたスキルを箇条書きで記載します。
【業務スキル】
・法人向け新規開拓営業(テレアポ・飛び込み・紹介)
・提案書・プレゼン資料の作成
・顧客課題のヒアリング・ニーズ分析
・Salesforceを使った顧客管理・案件管理
【PCスキル】
・Microsoft Office(Word・Excel・PowerPoint):業務使用レベル
・Google Workspace(Docs・Sheets・Slides):業務使用レベル
PCスキルは「使えます」だけでは伝わりません。
「Excelでピボットテーブル・VLOOKUP関数を使った集計業務が可能」のように、具体的にどのレベルで使えるかを書くと説得力が増します。
資格の書き方
資格は取得年月と正式名称で記載します。
【資格・免許】
・普通自動車第一種運転免許(20○○年○月取得)
・日商簿記検定3級(20○○年○月取得)
・TOEIC L&R 730点(20○○年○月受験)
資格はなければ書かなくて問題ありません。ただし、応募する職種に関連する資格は積極的にアピールしましょう。取得予定の資格がある場合は「○○取得予定(20○○年○月受験予定)」と書いてもよいです。
④ 自己PRの書き方
職務経歴書の自己PRと履歴書の自己PRの違い
履歴書にも自己PRを書く欄がありますが、職務経歴書の自己PRはより詳しく、200〜400字程度で書くのが目安です。
職務経歴書の自己PRは「これまでの職務経験に基づいた強みのアピール」が求められます。学生時代のエピソードではなく、社会人としての経験から書くことが基本です。
自己PRの構成
自己PRは以下の構成で書くと、まとまりやすくなります。
① 強みを一言で言い切る(結論)
② 前職でのエピソードで裏付ける(根拠)
③ 入社後にどう活かすかで締める(展望)
記載例
【自己PR】
わたしの強みは、顧客の課題を丁寧にヒアリングし、相手のニーズに合わせた
提案ができることです。
前職の法人営業では、初回訪問時に商品の説明をするのではなく、まず顧客の
課題や状況を深くヒアリングすることを意識していました。その結果、提案の
受注率が部署平均より高い水準を維持し、既存顧客からの紹介案件も複数いただく
ことができました。
御社でも、顧客との信頼関係を丁寧に築きながら、課題解決に向けた提案を
続けていきたいと考えています。まだ経験は浅いですが、吸収する姿勢を大切に
しながら、早期に貢献できるよう努力いたします。
職務経歴書を書くときの注意点
注意点① A4用紙1〜2枚にまとめる
職務経歴書は長ければ良いわけではありません。採用担当者が読みやすいA4用紙1〜2枚にまとめることが重要です。
第二新卒の場合は1枚でも問題ありません。むしろ内容が薄いのに無理やり2枚にするよりも、1枚にコンパクトにまとめたほうが好印象です。
注意点② 応募企業に合わせてカスタマイズする
職務経歴書は1つのテンプレートを使い回すのではなく、応募する企業ごとに内容を調整することが大切です。特に「職務要約」と「自己PR」は、応募先企業が求めるスキルや人物像に合わせた表現にすることで、書類通過率が上がります。
注意点③ 読みやすいレイアウトを意識する
内容が良くても、読みにくいレイアウトでは採用担当者に伝わりません。以下を意識してレイアウトを整えましょう。
見出しに太字を使い、パッと見てわかる構成にする
箇条書きを活用して、情報を整理する
余白を適切に取り、詰め込みすぎない
フォントサイズは10〜11ptを基本とする
注意点④ 提出前に第三者に確認してもらう
職務経歴書は、自分では気づかない誤字脱字や表現の問題があることが多いです。提出前に転職エージェントや信頼できる人に確認してもらうことを強くおすすめします。
転職エージェントは無料で職務経歴書の添削をしてくれます。「これでいいかな?」と思っても、必ずプロの目を通してもらいましょう。
職務経歴書の完成チェックリスト
提出前に以下を確認してください。
✅A4用紙1〜2枚にまとめられているか
✅誤字・脱字がないか
✅会社名・数字・日付に間違いがないか
✅実績に具体的な数字が使われているか
✅応募企業に合わせた内容になっているか
✅読みやすいレイアウトになっているか
✅ファイル名が適切か(「職務経歴書_氏名.pdf」など)
✅PDFで保存して文字化けがないか確認したか
まとめ|職務経歴書は「自分を売り込む企画書」です
職務経歴書の書き方を、構成・各項目・注意点に分けてお伝えしました。職務経歴書は、採用担当者に「この人に会ってみたい」と思ってもらうための書類です。いわば自分を売り込む企画書です。
第二新卒で経験が少なくても、「何を経験し、何を学び、次でどう活かすか」を丁寧に書くことで、十分に伝わる職務経歴書が作れます。
最初から完璧に仕上げようとする必要はありません。まずは書いてみて、転職エージェントに添削してもらいながら少しずつブラッシュアップしていくことが、一番の近道です。





