入社3ヶ月で辞めたいと思った話|そのまま続けた結果と、転職した結果

 

「辞めたい」と思ったとき、あなたならどうしますか?

 

「入社してまだ3ヶ月なのに、もう辞めたい」

 

そう思いながらも、なかなか口に出せずにいる人は多いと思う。

こんなに早く辞めたら、根性なしだと思われるんじゃないか。

もう少し続けたら、慣れるんじゃないか。

転職市場で、3ヶ月の職歴なんて相手にされないんじゃないか。

そういう不安が頭をぐるぐると駆け巡って、結局「もう少し頑張ろう」と自分を言い聞かせる日々。

この記事を書いているわたし自身も、まったく同じ経験をしました。

結論から言うと、わたしは「そのまま続けた1年」と「転職した1年」の両方を経験している。最初の会社に入社3ヶ月で辞めたいと思ったが、そのまま2年弱続けた。その後、別の会社でまた辞めたいと思い、今度は8ヶ月で転職したのです。

二つの選択肢を実際に経験した立場から、リアルな話をしていこうと思います。

 

入社3ヶ月、わたしが「辞めたい」と思った理由

毎朝、会社の最寄り駅で足が止まった。

新卒で入った会社は、いわゆる「ザ・日本企業」という感じの職場だった。業界的には安定していて、就活のときは「ここに入れてよかった」と思っていた。

でも入社してみると、現実は違ったのです。

毎朝7時半に出社して、先輩が帰るまで帰れない雰囲気。有給は「空気を読んで」取るもの。会議は長いのに、何も決まらない。上司への報告・連絡・相談が仕事の半分を占めているような毎日。

入社してひと月くらいは「社会人ってこういうもんか」と思って耐えていました。でも3ヶ月が経つ頃には、会社の最寄り駅に着くたびに足が止まるようになっていたのです。

ホームのベンチに座って、「このまま電車に乗って、どこか遠くに行ってしまいたい」と本気で思った日も何度あったか数え切れません。

辞めたかった理由は「仕事内容」じゃなかった。

当時を振り返ると、仕事内容そのものへの不満はそこまで大きくはありませんでした。配属された営業職として数字を追う仕事は、きつかったけれど嫌いではなかった。のが本音です。

問題は「人間関係」と「会社の文化」でした。

直属の上司は、部下の手柄を自分のものにするタイプの人でした。わたしがアポを取ってきた案件も、商談に同席した上司が「自分が主導した」と報告。ミスをしたときだけ「お前の責任だ」と言われる。

それが何度も続くとさすがに耐えきれなくなります。

あるとき同期の子に相談したら「うちの部署だけじゃなくて、会社全体がそういう文化だよ」と言われた。

その言葉が、じわじわと効いてきたのです。

 

しかし、「そのまま続けた」1年半、何が起きたか

 

「3年は続けろ」という呪縛

辞めたいと思いながらも、結局わたしは1年半その会社に残りました。

理由はシンプルで、「3年は続けないと転職で不利になる」という言葉が頭から離れなかったから。

親にもそう言われたし、就活のOB訪問でもそう聞かされていた。

典型的な日本人の洗脳ですね。

でも今思えば、あの1年半はほとんど何も得るものがありませんでした。

正確に言うと、「ビジネスマナーの基礎」とか「営業の基本的な流れ」は身についたのは事実です。

でもそれは最初の半年でほとんど習得することができました。その後の1年は、

惰性で続けていただけに近い。これが本音です。

しかし、その結果メンタルが少しずつ削られていきました。

続けていた1年半で一番しんどかったのは、モチベーションよりも「自己肯定感」が削られていったことです。

毎日「お前はダメだ」「なんでこんなこともできないんだ」という言葉を浴びていると、本当に自分がダメな人間なんじゃないかと思えてくる。

ある時期から、休日も仕事のことが頭から離れなくなりました。友達と遊んでいても楽しくない。食欲もない。「これって普通じゃないよな」と気づいたのは、友人に「最近顔色悪いよ、大丈夫?」と言われてからです。

 

それでも「続けてよかった」と思えることはあるか

正直に書きます。
続けてよかったことは、ありました。

ひとつは「この環境が本当に合わないんだ」という確信が持てたことです。迷いながら続けているうちに、「やっぱりここじゃない」という気持ちが揺るぎないものになったことです。

転職を決意したとき、後悔はゼロでした。

もうひとつは、「逃げるように辞めた」という罪悪感を持たずに済んだこと。

これは人によって感じ方が違うかもしれないけど、わたし自身は「もう十分やった」という気持ちで辞められたことで、気持ちの整理がつきやすかったです。

しかし、それと引き換えに削られたものも大きかった。

 

2社目、今度は8ヶ月で転職した話

転職先でも「辞めたい」と思いました。

1社目を1年半で辞め、転職活動を経て2社目に入社したのです。

業種を変えて、今度はIT系の会社に転職しました。カルチャーも全然違って、最初は「こんなに働きやすい環境があるのか」と感動したくらい。

最初はそう考えていました。

でも8ヶ月後、また「辞めたい」と思っていた。

理由は今度も人間関係……ではなく、「仕事内容とキャリアのミスマッチ」でした。営業職として入社したのに、いつの間にか雑務や社内調整ばかりになっていて、「わたしはここで何を積み上げているんだろう」という疑問が膨らんでいったのです。

今度は早めに動きました

2社目では、迷い続けるのをやめました。

「辞めたいと思ってから3ヶ月以内に動く」と自分でルールを決めて、転職活動を始めた。1社目での経験から、「続けることが偉いわけじゃない」ということを学んでいたので。

転職活動は約2ヶ月。3社目に入社したのは、2社目の入社からちょうど8ヶ月後のことでした。

 

「続ける」と「転職する」、どっちが正解だったか

転職面接での反応を比べると、「1年半」と「8ヶ月」ではほとんど差がありませんでした。どちらも「なぜ辞めたんですか?」と聞かれます。大事なのは在籍期間の長さよりも、「何を学んで、なぜ次に進もうと思ったか」を語れるかどうかだと実感しました。

 

「辞めたい」という気持ちは、サインです

今になって思うのは、「辞めたい」という気持ちは弱さではなく、「何かがズレているよ」というサインだということです。

体の痛みと同じで、放置していても消えるものと、放置してはいけないものがあります。

慣れることで解決するもの:業務の複雑さ、仕事のペース感、人間関係の距離感

慣れても解決しないもの:価値観の根本的なズレ、ハラスメント、心身への悪影響

わたしが1社目で抱えていた「辞めたい」は、後者でした。もっと早く気づいて動けばよかったと、今でも思っています。

 

「辞めたい」と思ったときに、わたしがやっておけばよかったこと

当時の自分に教えてあげたいことを、3つにまとめます。

1. 「辞めたい理由」を書き出して分類する

辞めたいと思ったとき、感情のまま動くのはリスクがあります。でも感情を無視して「もう少し頑張ろう」と蓋をするのも、長期的には自分を傷つけることになります。

まず「辞めたい理由」を紙に書き出して、「慣れで解決するか/しないか」に分類してみてください。それだけで、かなり頭が整理されます。

2. 転職活動は「辞める前提」じゃなくていい

「転職活動 = 今の会社を辞める決断」ではありません。

転職サイトに登録して求人を眺めるだけでも、「世の中にはこういう仕事があるんだ」「今の自分のスキルで転職できそうな会社はどこか」という視野が広がります。

在職中に転職活動をすることで、「辞めた後どうなるか」の不安が減って、判断が冷静になることもあります。

3. 誰かに話す

これが一番大切かもしれません。

「辞めたい」と思っていることを、誰かに話すだけで気持ちが楽になります。職場の人には言いにくければ、学生時代の友人でも、転職エージェントでも構いません。

話すことで、「自分は何が嫌なのか」「本当はどうしたいのか」が少しずつ見えてきます。

 

まとめ|どちらの選択も、間違いではありません

「入社3ヶ月で辞めたいと思ったとき、どうすればよかったか」

この問いに対する答えは、正直「人による」としか言えません。続けてよかったケースもあれば、早く動けばよかったケースもあります。

ただ、ひとつだけ確かなことがあります。

「辞めたい」という気持ちを、なかったことにするのが一番よくありません。

そう思った瞬間から、「なぜそう思うのか」を丁寧に掘り下げてみてください。それが、どちらの選択肢を選んだとしても、後悔の少ない判断につながると思っています。

あなたの「辞めたい」は、何を教えてくれているでしょうか。